短編集の感想文的なものを


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短編集 柴田元幸

翻訳家として、活躍する編者による短編集

どれも個性的な九人の作家の文章だったが、特に気になったのは、

 

朝の記憶 comes in a box

光の速度を越えるには、個体の質量が無限であるか、ゼロにならなければならない。

私は闇にも速度というものがあり、その速度より遅くなることは、決してできないと感じる。闇の速度より遅くなること、それはつまり死を意味しているのであるから、闇を越えたものも、やはりこの世界に存在しているものと呼ぶことはできない。

そしてその時、私たちの肉体は闇の速度を下まわり、魂は光の速度を越えていく。

 

物理的で、哲学的で、廃退的で、難解で、文章を書くって言う仕事はものすごい才能なんだろうなと感じた。

 

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